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労働者派遣事業(人材派遣業)許可
このページでは、労働者派遣事業の
派遣元事業主の講ずべき措置等 のうち
「派遣元責任者の選任」について解説しています。
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派遣元事業主の講ずべき措置等
労働者派遣事業は、派遣労働者が派遣元事業主に雇用されながら、派遣先から指揮命令を受けて労働に従事するという複雑な形態で事業が行われます。そのため、派遣労働者の保護と雇用の安定を図る必要があり、派遣元事業主には、講じなければならない措置が定められています。
派遣元責任者の選任(労働者派遣法第36条)
派遣元事業主は、適正な雇用管理を行うため、派遣先で就業することとなる派遣労働者についての派遣元事業主の雇用管理上の責任を一元的に負う「派遣元責任者」を選任し、派遣元事業主による適正な雇用管理を確保しなければなりません。(労働者派遣法第36条)
1.派遣元責任者の選任の方法等
イ 派遣元責任者となる者の要件
@ 派遣元責任者は、次の 1. から 8. までのいずれにも該当しない者のうちから選任しなくては
なりません。
- 禁錮以上の刑に処せられ、労働者派遣法、労働基準法、職業安定法など労働に関する法律の規定であって政令で定める規定に違反し、または刑法等の罪を犯したことにより、 罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者
- 精神の機能の障害により派遣元責任者の業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者
- 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
- 労働者派遣事業若しくは、平成27年9月29日以前に(旧)一般労働者派遣事業の許可を取り消され、又は(旧)特定労働者派遣事業の廃止を命じられ、当該取消し又は命令の日から起算して5年を経過しない者
- 労働者派遣事業若しくは、平成27年9月29日以前に(旧)一般労働者派遣事業の許可を取り消され、又は(旧)特定労働者派遣事業の廃止を命じられた者が法人である場合において、当該取消し又は命令の処分を受ける原因となった事項が発生した当時に当該法人の役員であった者で、当該取消し又は命令の日から起算して5年を経過しないもの
- 労働者派遣事業若しくは、平成27年9月29日以前に(旧)一般労働者派遣事業の許可の取消し又は(旧)特定労働者派遣事業の廃止の命令の処分に係る聴聞の通知があった日から当該処分をする日又は処分をしないことを決定する日までの間に労働者派遣事業及び平成27年9月29日以前に(旧)一般労働者派遣事業又は(旧)特定労働者派遣事業の廃止の届出をした者で、当該届出の日から起算して5年を経過しないもの
- 上記 6. の期間内に廃止の届出をした者が法人である場合において、 聴聞の通知の日前60日以内に当該法人の役員であった者で、当該届出の日から起算して5年を経過しないもの
- 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
- 未成年者
A 労働者派遣事業の許可において、派遣元責任者は雇用管理能力に係る一定の基準を満たすこと
及び過去 3年 以内に「派遣元責任者講習」を受講していること。
ロ 派遣元責任者の選任方法
派遣元責任者は、次の方法により選任しなければなりません。
@ 派遣元事業主の事業所ごとに当該事業所に専属の派遣元責任者として自己の雇用する労働者の中
から選任すること。ただし、派遣元事業主(法人の場合は、その役員)を派遣元責任者とすること
を妨げない。
A 事業所の労働に従事する派遣労働者の数について、1人以上100人以下を1単位とし、1単位
につき1人以上ずつ選任しなければなりません。
事業所の派遣労働者数 | 派遣元責任者の数 |
---|---|
100人以下 | 1人以上 |
100人を超えて200人以下 | 2人以上 |
200人を超えて300人以下 | 3人以上 |
ハ 派遣元責任者講習の受講
派遣元責任者として選任された後においても、労働者派遣事業に関する知識、理解を一定の水 準に保つため、労働者派遣事業において選任された派遣元責任者については、派遣元責任者として在任中は3年ごとに「派遣元責任者講習」を受講しなければなりません。
ニ 製造業務専門派遣元責任者の選任
@ 物の製造の業務に労働者派遣をする事業所等にあっては、物の製造の業務に従事させる派遣労働
者の数について1人以上100人以下を1単位とし、1単位につき1人以上ずつ、物の製造の業務に
従事させる「製造業務専門派遣元責任者」を、選任しなければなりません。
A ただし、「製造業務専門派遣元責任者」のうち1人は、物の製造の業務に労働者派遣をしない派
遣労働者(それ以外の業務へ労働者派遣された派遣労働者)を併せて担当することができます。
製造業務に従事する派遣労働者数 | 製造業務専門派遣元責任者の数 | |
---|---|---|
100人以下 | 1人以上 | 1人は製造業務 以外の派遣労働者 についての派遣元 責任者と兼務可 |
100人を超えて200人以下 | 2人以上 | |
200人を超えて300人以下 | 3人以上 |
2.派遣元責任者の職務
派遣元責任者は、次に掲げる職務を行わなければなりません。
- 派遣労働者であることの明示等
- 就業条件等の明示
- 派遣先への通知
- 派遣元管理台帳の作成、記載及び保存
- 派遣労働者に対する必要な助言及び指導の実施
- 派遣労働者から申出を受けた苦情の処理
- 派遣先との連絡・調整
- 派遣労働者の個人情報の管理に関すること
- 当該派遣労働者についての教育訓練の実施及び職業生活設計に関する相談の機会の確保に関すること
○ 段階的かつ体系的な教育訓練の実施に関すること
○ キャリアコンサルティングの機会の確保に関すること - 安全衛生に関すること
派遣労働者の安全衛生に関し、当該派遣元事業所において労働者の安全衛生に関する業務を統括する者及び派遣先と必要な連絡調整を行うこと。
a. 健康診断(一般定期健康診断、有害業務従事者に対する特別な健康診断等)の実施に関
する事項(時期、内容、有所見の場合の就業場所の変更等の措置)
b. 安全衛生教育(雇入れ時の安全衛生教育、作業内容変更時の安全衛生教育、特別教育、
職長等教育等)に関する事項(時期、内容、実施責任者等)
c. 労働者派遣契約で定めた安全衛生に関する事項の実施状況の確認
d. 事故等が発生した場合の内容・対応状況の確認
など
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