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有料職業紹介事業許可
このページでは、職業安定法に基づく「有料職業紹介事業」の許可申請の要件のうちの
「適正遂行能力要件」について解説しています。
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有料職業紹介事業の許可申請の「適正遂行能力要件」
有料職業紹介事業の許可基準のうち、「適正遂行能力要件」は、次のように定められています。
有料職業紹介事業の許可基準 3.適正遂行能力要件
「申請者が、有料職業紹介事業を適正に遂行することができる能力を有すること」
次のいずれにも該当し、有料職業紹介事業を適正に遂行することができる能力を有すること。
1.代表者及び役員(法人の場合)に関する要件
代表者及び役員(法人の場合)が、次のいずれにも該当し、欠格事由 に該当する者その他適正な事業遂行を期待し得ない者でないこと。
- 職業安定法第32条に規定する欠格事由に該当する者でないこと。
- 貸金業法第2条第1項に規定する貸金業を営む者にあっては同法第3条の登録、質屋営業法第1条に規定する質屋営業を営む者にあっては同法第2条の許可を受け、適正に業務を運営している者であること。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条第1項に規定する風俗営業、第5項に規定する性風俗関連特殊営業、第13項に規定する接客業務受託営業その他職業紹介事業との関係において不適当な営業の名義人又は実質的な営業を行う者でないこと。
- 外国人にあっては、原則として、出入国管理及び難民認定法別表第一の一の表及び二の表並びに別表第二のいずれかの在留資格を有する者であること。
- 住所及び居所が一定しないなど生活根拠が不安定な者でないこと。
- 不当に他人の精神、身体及び自由を拘束するおそれのない者であること。
- 公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる行為を行うおそれのない者であること。
- 虚偽の事実を告げ、若しくは不正な方法で許可申請を行った者又は許可の審査に必要な調査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者でないこと。
- 国外にわたる職業紹介を行う場合にあっては、相手先国の労働市場の状況及び法制度について把握し、並びに求人者及び求職者と的確な意思の疎通を図るに足る能力を有する者であること。
2.職業紹介責任者に関する要件
職業紹介責任者は、次のいずれにも該当し、欠格事由 に該当せず、また業務を適正に遂行する能力を有する者であること。
- 職業安定法第32条の14の規定により、未成年者ではなく、職業安定法第32条第1号から第8号までに掲げる欠格事由のいずれにも該当しないこと。
- 上記 の 2. から 9. のいずれにも該当すること。
- 次のいずれにも該当し、労働関係法令に関する知識及び職業紹介事業に関連する経験を有する者であること。
イ 職業紹介責任者講習を受講(許可又は許可の有効期間の更新に係る申請の受理の日の前
5年以内 の受講に限る。)した者であること。
ロ 成年に達した後 3年以上 の職業経験を有する者であること。
3.事業所に関する要件
有料職業紹介事業を行う事業所は、次のいずれにも該当し、その位置、構造、設備、面積からみて職業紹介事業を行うに適切であること。
- 位置が適切であること
風営適正化法で規制する風俗営業や性風俗関連特殊営業等が密集するなど職業紹介事業の運営に好ましくない場所にないこと。 - 事業所として適切であること
次のいずれにも該当し、事業所として適切であること。
イ プライバシーを保護しつつ求人者又は求職者に対応することが可能であること。
具体的には、個室の設置、パーティション等での区分により、プライバシーを保護しつつ
求人者又は求職者に対応することが可能である構造を有すること。ただし、上記の構造を
有することに代えて、以下の a. 又は b. のいずれかによっても、この要件を満たしている
ものと認めること。また、当分の間、以下の c. によることも認めること。
a. 予約制、近隣の貸部屋の確保等により、他の求人者又は求職者等と同室にならずに対
面の職業紹介を行うことができるような措置を講じること。この場合において、当該措
置を講じない運営がなされた場合には、許可の取消し対象となる旨の許可条件を付する
ものとすること。
b. 専らインターネットを利用すること等により、対面を伴わない職業紹介を行うこと。
この場合において、対面を伴う職業紹介事業の運営がなされたときは、許可の取消しの
対象となる旨の許可条件を付するものとすること。
c. 事業所の面積がおおむね 20u以上 であること。
ロ 事業所名(愛称等も含む。)は、利用者にとって、職業安定機関その他公的機関である
との誤認を生ずるものでないこと。
4.適正な事業運営に関する要件
イ 申請者及び申請者の行う他の事業との関係に関する要件
次のいずれにも該当し、申請者及び申請者の行う他の事業との関係で、職業紹介事業の適正な運営
に支障がないこと。
- 申請者が国又は地方公共団体でないこと。
- 有料職業紹介事業を会員の獲得、組織の拡大、宣伝等他の目的の手段として利用するものでないこと。
- 事業主の利益に偏った職業紹介が行われるおそれのある者でないこと。
- その紹介により就職した者のうち、労働者災害補償保険法施行規則第46条の18第5号の作業に従事する者が、労働者災害補償保険法第35条第1項の規定により労働者災害補償保険の適用を受けることを希望する場合に、同項に規定する団体の代表者として所定の申請を行うものであること。
- 労働者派遣事業と兼業する場合にあっては、求職者に係る個人情報と派遣労働者に係る個人情報について、職業紹介事業又は労働者派遣事業の業務の目的の達成に必要な範囲でこれを収集し、当該収集の目的の範囲内でこれを保管および使用するよう、事業運営につき明確な区分がなされていること。
当該要件を満たすには、次のいずれにも該当することが必要であること。
a. 労働者の希望に基づき個別の申込みがある場合を除き、同一の者について労働者派遣に
係る登録と求職の申込みを重複して行わず、かつ、相互に入れ換えないこと。
b. 派遣の依頼者又は求人者の希望に基づき個別の申込みがある場合を除き、派遣の依頼と
求人の申込みを重複して行わず、かつ、相互に入れ換えないこと。
c. 派遣労働者に係る個人情報について、職業紹介事業又は労働者派遣事業のいずれの業務
に使用することを目的として収集されたものであるかを明確にして管理されること。
d. 派遣先に係る情報と求人者に係る情報について、職業紹介事業又は労働者派遣事業のい
ずれの業務に使用することを目的として収集されたものであるかを明確にして管理される
こと。
e. 労働者派遣の登録のみをしている派遣労働者に対して職業紹介を行わないこと。また、
求職申込みのみをしている求職者について労働者派遣を行わないこと。
f. 派遣の依頼のみをしている者に対して職業紹介を行わないこと。また、求人申込みのみ
をしている求人者に対して労働者派遣を行わないこと。
ロ 業務の運営に関する規程の要件
派遣法の次の各条文の内容を含む「業務の運営に関する規程」を有し、これに従って適正に運営
されること。(この規程は「個人情報適正管理規程」と一体のものとしても可です。)
- 第2条(職業選択の自由)
- 第3条(均等待遇)
- 第5条の3(労働条件等の明示)
- 第5条の4(求職者等の個人情報の取扱い)
- 第5条の5(求人の申込み)
- 第5条の6(求職の申込み)
- 第5条の7(求職者の能力に適合する職業の紹介等)
- 第32条の3(手数料)
- 第32条の12(取扱職種の範囲等の届出等)
- 第34条において準用する第20条(労働争議に対する不介入)
ハ 手数料に関する要件
○ 適法な手数料以外に職業紹介に関し、いかなる名目であっても金品を徴収しないこと。
○ 徴収する手数料を明らかにした手数料表を有すること。
ニ 名義貸しに関する要件
他に名義を貸与するために、又は職業紹介責任者となり得る者の名義を借用して許可を得るもので
はないこと。
ホ 国外にわたる職業紹介に関する要件
- 国外における取次機関を利用する場合には、当該取次機関の利用について許可を受けたもの以外を利用するものでないこと。
- 国外における職業紹介を実施するにあたって申請書に記載し、又は届け出た国を相手先国として職業紹介を行うものであること。
- 入管法等関係法令及び相手先国の法令を遵守して行うものであること。
- 求職者に対して渡航費用その他を貸し付け、又は求人者がそれらの費用を貸し付けた求職者に対して職業紹介を行うものでないこと。
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